昨夜、ゴキブリとの遭遇に恐怖し、「見なかったこと」にして眠ってしまった。罪悪感と、わずかな安堵感が入り混じる、気まずい朝。しかし、問題は決して解決していません。むしろ、夜の間に自由を与えられたゴキブリによって、あなたの部屋の汚染レベルは、確実に一段階上がっています。その被害をリセットし、本格的な対策へと移行するために、翌朝、あなたが真っ先に行うべき、いくつかの重要なステップがあります。まず、第一に行うべきは、「徹底的な清掃と除菌」です。昨夜、ゴキブリが徘徊したであろう場所、特にキッチンカウンターや食卓、床などを、アルコール除菌スプレーや、住宅用洗剤を使って、念入りに拭き上げてください。これは、彼らが体や脚に付着させてきた、サルモネラ菌などの病原菌を除去するための、非常に重要な作業です。また、ゴキブリの糞には、仲間を呼び寄せる「集合フェロモン」が含まれています。目に見える糞だけでなく、彼らが通ったであろう壁際なども含めて広範囲に拭き掃除をすることで、この化学的な道しるべを消し去ることができます。次に、ゴキブリの「餌」となるものを、家の中から完全に排除します。床に落ちた食べかすや、出しっぱなしになっていた食品は、全て処分しましょう。砂糖や小麦粉などの食品は、必ず密閉性の高い容器に移し替えます。生ゴミは、すぐに袋の口を固く縛り、蓋付きのゴミ箱へ。そして、シンク周りの水滴なども、きれいに拭き取り、彼らの水分補給ルートを断ちます。そして、最も重要なのが、ゴ-キブリの「隠れ家」となりそうな場所を特定し、対策を講じることです。昨夜、ゴキブリが逃げ込んだ場所を思い出してください。冷蔵庫の裏か、家具の隙間か、それとも壁のひび割れか。その周辺に、市販の「ベイト剤(毒餌)」を設置します。ベイト剤は、食べたゴキブリが巣に帰ってから死に、その死骸を仲間が食べることで、巣ごと壊滅させる効果があります。昨夜の一匹を、見えない巣への攻撃部隊として利用するのです。ゴキブリを放置して寝てしまったという後悔は、もう忘れてください。大切なのは、その経験を教訓として、今日から、今すぐ、正しい行動を起こすことなのです。
ゴキブリを放置して寝た翌朝にすべき事