もし、あなたの家でゴキブリの幼体、あの小さくて素早い茶色い虫を発見してしまったら、悲鳴を上げて終わりにしてはいけません。それは、あなたの家がゴキブリに侵略され始めているという明確な警告サインです。パニックになる気持ちを抑え、迅速かつ的確に行動することが、被害を最小限に食い止めるための鍵となります。まず、目の前にいる幼体は、ティッシュペーパーなどで確実に捕獲し、潰して駆除してください。殺虫スプレーを使うのも有効ですが、小さな体は風圧で吹き飛んでしまうこともあるので、確実に仕留めることが重要です。次に、そしてこれが最も重要なことですが、幼体がいた場所の周辺を徹底的に調査します。ゴキブリの幼体は、孵化した卵鞘の近くに潜んでいることが多いからです。彼らは暗く、暖かく、湿っていて、餌が豊富な場所を好みます。特に重点的にチェックすべきは、キッチンのシンク下、冷蔵庫の裏や下、コンロ周り、食器棚の隅、そして電子レンジなどの家電製品の周辺です。懐中電灯を使い、家具の裏や隙間を念入りに照らしてみましょう。調査中に探すべきなのは、他の幼体の姿だけではありません。ゴキブリの存在を示す痕跡である「フン」と「卵鞘」にも注意を払ってください。ゴキブリのフンは、黒い砂粒やインクのシミのような見た目をしています。これが壁際や棚の隅に点々と付着していたら、そこが彼らの通り道や巣になっている証拠です。また、小豆ほどの大きさで茶色く硬いカプセル、卵鞘を見つけた場合は、絶対に放置してはいけません。その中にはまだ孵化していない数十匹の幼体が眠っています。掃除機で吸い取るか、ティッシュで包んで潰し、ビニール袋に入れて固く縛ってから捨ててください。これらの初期対応を行った上で、ベイト剤(毒餌)の設置やくん煙剤の使用など、本格的な駆除対策へと移行することが、ゴキリの根絶への唯一の道となるのです。
ゴキブリの幼体を見つけた時に絶対にやるべきこと