鳩の対策を効果的に行うためには敵を知ることつまり彼らの生態や季節ごとの行動パターンを理解することが不可欠です。一般的な野鳥の繁殖期は春から初夏に限られることが多いですがドバトに関しては栄養状態さえ良ければ一年中繁殖することが可能です。しかし日本におけるピークはやはり春の3月から5月頃と秋の9月から10月頃になります。この時期は特に巣作りへの意欲が高まり普段よりも警戒心が薄れ大胆に行動するようになります。春先になるとオスはメスへの求愛行動を活発化させます。この時期にベランダで「デーデーポッポー」という独特の低い鳴き声を耳にしたら要注意です。これは縄張り宣言や求愛のサインであり近くに巣作りの候補地を定めた可能性があります。つがいになった鳩は協力して場所探しを始めます。彼らは一度気に入った場所に執着する性質があるため春先に見かけた鳩を放置すると夏までには巣が完成しヒナが誕生しているという事態になりかねません。夏場は繁殖活動も続きますが暑さを避けるために日陰の涼しい場所を好んで休息します。マンションのベランダは直射日光を遮る室外機などの隠れ場所が多いため夏場も依然として人気スポットです。またこの時期はヒナが巣立ち若鳥として行動し始める時期でもあります。若鳥は好奇心旺盛で新しい場所を開拓しようとするためこれまで被害がなかった場所にも飛来することがあります。秋になると再び繁殖の第二のピークが訪れます。冬に向けて安全なねぐらを確保しようとする動きも活発になります。そして冬場ですが寒さが厳しくなると繁殖活動は多少落ち着くものの活動自体が止まるわけではありません。鳩は体温が高く寒さに比較的強いため冬でも餌さえあれば活動します。むしろ冬場は暖をとれる場所として給湯器の上や風の当たらないベランダの隅が狙われやすくなります。このように鳩は一年を通して私たちの生活圏で活動しており「今は冬だから大丈夫」という油断は禁物です。特に巣作り行動の前兆である「休息鳩」の段階から「待機鳩」へと移行するサインを見逃さないことが重要です。