専門業者に依頼して、家の軒下にあった蜂の巣を無事に駆除してもらった。これで一安心、と胸をなでおろしたのも束の間、巣があった場所の周りを数匹の蜂がブンブンと飛び回っている。これは「戻り蜂(もどりばち)」または「帰り蜂(かえりばち)」と呼ばれる現象で、蜂の巣駆除後によく見られる光景です。この戻り蜂への正しい対処法を知っておかないと、駆除が終わった後にも関わらず、刺されてしまう危険性があります。戻り蜂とは、巣の駆除作業時に、餌集めなどでたまたま巣を離れていた働き蜂のことです。彼女たちは、何も知らずに自分の巣へ帰ってきたところ、巣がなくなっていることに気づき、混乱して巣のあった場所の周辺を飛び回り続けます。巣を失った戻り蜂は、非常に興奮しており、攻撃的になっているため大変危険です。巣があった場所に近づくと、人を見境なく攻撃してくる可能性があります。そのため、駆除作業が終わった後も、最低でも24時間は巣があった場所に近づかないようにしましょう。通常、戻り蜂は自分の帰るべき巣がないことを悟ると、数時間から数日のうちにどこかへ飛び去っていきます。無理に殺虫剤をかけたり、追い払おうとしたりすると、かえって蜂を刺激してしまうため、自然にいなくなるのを待つのが基本です。しかし、数日たっても蜂がいなくならない場合や、数が多すぎる場合は、駆除を依頼した業者に連絡して相談しましょう。多くの優良業者は、駆除後の戻り蜂対策までを保証に含んでおり、再度対応してくれる場合があります。また、駆除後の予防策として、巣があった場所に蜂よけスプレーを吹き付けておくと、同じ場所に再び巣が作られるのを防ぐ効果が期待できます。蜂の巣駆除は、巣を取り除いて終わりではありません。この戻り蜂がいなくなるまでが駆除作業の一環だと考え、最後まで油断しないことが大切です。